💻 1. Google (グーグル) の大規模言語モデル
Googleは、LLM分野において最も歴史と実績を持つ企業の一つです。
- Gemini (ジェミニ)
- 特徴: Googleの最新かつ最先端のマルチモーダルLLMです。テキスト、画像、音声、動画、コードといった多様な情報を統合的に理解・生成できる能力を持ちます。
- モデルのバリエーション: 性能や用途に応じて、Ultra(最も高性能)、Pro(幅広いタスクに対応)、Nano(デバイス上での実行に最適)が提供されています。
- 用途: Bard(現在は<strong>Gemini</strong>というサービス名に変更)、Google検索、Android、Google Workspaceなどの多くの製品に組み込まれ、高度な応答生成やデータ分析に活用されています。
- PaLM 2 (パーム 2)
- 特徴: Geminiの前世代にあたる、強力な基盤モデルです。多言語処理能力、推論能力、コーディング能力に優れています。
- 用途: 多くのデベロッパー向けツールやAPIの基盤として利用されていました。
🍎 2. Apple (アップル) の大規模言語モデル
Appleは、これまで具体的なLLMの名称を公にはしていませんでしたが、プライバシー保護を重視したデバイス上でのAI処理に注力しています。
- デバイス上のLLM(オンデバイスAI)
- 特徴: インターネットを経由せず、iPhoneやMacといった端末内でAI処理を完結させるための軽量なLLMを研究・開発しています。これにより、ユーザーのデータが外部に送信されることなく、高速かつプライベートな応答が可能になります。
- 用途: Siriの精度向上、メッセージのサジェスト、要約機能、写真の高度な検索・整理など、iOS/iPadOS/macOSのコア機能に統合されることが予想されています。
- Ajax (エイジャックス) / Apple GPT
- 特徴: Apple社内で研究・開発に使われているとされるLLMの内部コードネームです。外部公開はされていませんが、AI分野での人材採用や論文発表から、大規模なAI開発に積極的に取り組んでいることが伺えます。
📦 3. Amazon (アマゾン) の大規模言語モデル
Amazonは、自社開発モデルと外部モデルを組み合わせたプラットフォーム提供に重点を置いています。
- Amazon Bedrock (アマゾン ベドロック)
- 特徴: LLMを開発するためのフルマネージドサービスです。Amazon自身が開発したモデルだけでなく、Anthropic(Claude)やAI21 Labs、Stability AIなどのサードパーティ製モデルも利用できるのが最大の特徴です。
- 用途: 企業がセキュリティを確保しながら、複数の高性能なLLMをAPI経由で簡単に利用・比較し、独自のアプリケーションを構築するための基盤となります。
- Titan (タイタン)
- 特徴: Amazonが独自に開発した基盤モデル(Foundation Model)です。テキスト生成用のTitan Textと、マルチモーダル対応で画像やテキストも理解するTitan Multimodalがあります。
- 用途: Amazon Bedrockを通じて提供され、セキュリティと企業用途を重視した機能を提供します。
- Alexa LLM
- 特徴: 音声アシスタントAlexaの会話能力や応答精度を向上させるために、Amazonが独自に改良・開発しているモデルです。より自然で文脈を理解した応答を目指しています。
💡 まとめ:各社の戦略の違い
| 企業 | 主なモデル/サービス名 | 戦略の焦点 |
| Gemini、PaLM | 最先端の性能追求(マルチモーダル)、自社製品への広範な統合。 | |
| Apple | オンデバイスLLM | プライバシー保護、デバイス上での高速処理、コアOS機能への統合。 |
| Amazon | Amazon Bedrock、Titan | プラットフォーム提供(複数のLLMを利用可能)、企業向けクラウドサービスの強化。 |
Googleは技術力で業界を牽引し、Appleはプライバシーを武器にユーザー体験の向上を図り、Amazonはクラウドサービス(AWS)を通じて企業へのLLM提供を加速させています。


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