夜勤の多い看護師(ナース)は、一般の女性と比べて乳がんの発生リスクが高くなる可能性が複数の研究で指摘されています。
🏥 夜勤従事者における乳がんリスク
夜勤従事者(看護師を含む)の乳がんの発生率が一般の女性と比べてどの程度高いかについては、研究によって数値にばらつきがありますが、複数のメタアナリシス(多数の研究結果を統合して解析したもの)やコホート研究でリスクが増加する傾向が示されています。
• リスクの増加率の例:
• あるメタアナリシスでは、女性の**夜勤従事者で乳がんの発症率が1.3倍(30%上昇)**になったという報告があります。
• また別の研究では、夜勤に20年以上の長期にわたって従事した群で、夜勤をしたことのない群と比較して1.68倍〜1.77倍乳がんになりやすいことが示されています。
• 夜間勤務5年ごとに、乳がんリスクが**3.3%**増加したというデータもあります。
概ね、リスクが30%〜50%程度増加するという報告や、夜勤期間が長くなるほどリスクが高まる傾向が示唆されています。ただし、結果にはまだばらつきがあり、夜間勤務が乳がん発症リスクを増加させるというエビデンスレベルは「Limited-suggestive(可能性あり)」と評価されている場合もあります。
💡 リスク増加の原因と考えられていること
夜勤による乳がんリスク増加の主な要因は、体内時計(概日リズム)の乱れに関連すると考えられています。
• メラトニンの抑制:
• 夜間の光への曝露により、睡眠を促し、がん細胞の増殖を抑制する作用があるとされるホルモン**「メラトニン」の分泌が抑制**されます。
• このメラトニン分泌の抑制が、乳がんのリスクを高めるメカニズムの一つとして有力視されています。
• エストロゲンへの影響:
• 概日リズムの乱れが、乳がんの発生に関わる女性ホルモン**「エストロゲン」のレベルや代謝に影響**を及ぼす可能性も指摘されています。


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